人が「人にしかできない仕事」に
専念できる環境をつくることがOMCの役割です。
OMC株式会社
代表取締役 尾上 稔
「食」を支える仕事だからこそ安定していなければならない。
OMCのプラント事業のお客様は配合飼料メーカー。日本国内の食を支える業界のお手伝いをしているという観点から、私たちが重要視しているのは「安定」です。プラントが常に「安定」して稼働できるよう、確かなFA(工場の自動化設備)を構築することはもちろんのこと、継続的にメンテナンスサービスを提供する私たちの会社自体も「安定」していなければなりません。そのために、お客様情報の保管・整理を徹底し、設備が故障して修理が必要なときも、設備を追加したいときも、すぐに対応できるようにしています。
また、当社の経営基盤を「安定」させるためには、事業のバランスも大切です。売上の大半を占める畜産業界のお客様の関係性を大切にしつつ、食品・医薬品製造設備や物流関連機器、環境関連機器といった新たな事業領域にもチャレンジ。従来にない発想で「省力化・省人化」を実現するすることで、次世代のスマートファクトリーを提案しています。
「どうすればできるか」からスタートする。
日本国内の人口は減少の一途をたどっています。労働力不足は大きな社会問題の一つです。なかでも製造業ではその傾向が顕著に表れていて、必要な人材を確保できないケースが目立っています。「製造業で仕事をしたい」と思われた方が、やりたい仕事に専念できる環境をつくることがOMCの役割です。人じゃなくてもできるかもしれない作業を人がやっているから無駄が発生します。その作業を機械やロボットが担うことで、人は重労働から解放されて、人にしかできない仕事に就くことができるのです。
配合飼料メーカーの工場を自動化するプラント事業においては、創業当時から100年以上の歴史の中で技術とノウハウを蓄積。機械に任せても確実な製品を生産できるFAを実現し続けてきた結果、お客様に広く認知していただき、プラントエンジニアリングの分野で高いシェアを獲得しています。
食品・医薬品メーカーの生産現場を自動化するファシリティ事業でも、いち早くロボットを活用した生産システムを提供。数多くのお客様の工場の自動化・省力化を実現してきました。原料投入後の調理や加工は古くから自動化されています。しかし、倉庫から原料袋を取り出し、開封して原料タンクに入れたり、原料を計量して混合機械や調理機械に投入したりする作業は自動化が難しく、人の手に頼らざるを得ませんでした。また、原料が重いことや作業場所が狭いことから重労働となり、作業量の軽減が課題となっていたのです。従来使われていなかった場所でロボットを活用するにはどうすればいいか、解決策をお客様と一緒になって検討し、一つひとつオーダーメイドでロボットシステムを提供。中には技術的に難しいことを要求されることもありますが、「できない」と断るのではなく、「できるようにするためにはどうするか」からスタートし、試行錯誤しながら知恵を絞って「何とかする」。それが当社の強みだと思います。
課題解決の領域を広げて未来に向けて挑戦中!
配合飼料工場では昔から工場の自動化が進んでいるため、さらなる自動化を提案することは難しいのですが、周辺領域、例えば畜産農家への資料の運送などを担う高度的な配送システムなど、提案の可能性は十分にあります。今後は事業領域を拡大することで、長年お世話になってきたお客様の新たな課題を解決していきます。
一方、食品・医薬品メーカーでは一部工程の自動化が進んでいない状況があり、需要はますます拡大していくでしょう。これからも、創意工夫がつまったロボシステムの提供や、生産ライン全体のFA化により、顧客企業が抱える課題の解決をめざします。また、自動化システムは高額のため、現在のお客様は比較的大手の企業様に限られています。食品製造業全体の自動化を推進することを考えると、中小企業にも導入していただけるようなスケール感のものを開発して、すそ野を広げていきたいですね。
「創意工夫」する力を発揮して「人の営み」を根底から支える。
人々のくらし、健康、生命を守る「人の営み」を根底から支えること。それがOMCの企業使命です。その実現のために、創業当時から脈々と受け継がれてきているのが「創意工夫」の精神。お客様の「こうしたい」を、創意工夫で「何とかする」のが私たちの役割です。
また、今までは働く場所、つまりお客様の工場の場所が日本各地に広がっているため、社員同士が顔を合わせることが少なく、情報交換できていない現状がありました。そこで連絡手段としてDXツールを導入。社内のコミュニケーションの密度を上げることで、個人が持っている経験やノウハウ、アイデアを皆で共有できるようになりました。報告書提出など本来の仕事以外で取られる時間も減り、働きやすい環境づくりにも役立っています。
いつの時代にも欠かせない食という「人の営み」を支える企業として、これからも「創意工夫」を発揮し、社会の発展に貢献していきます。あなたも、自分のアイデアをカタチにしていくおもしろい仕事、「人の営み」を根底から支えるやりがいあふれる仕事に、チャレンジしてみませんか。